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聴覚障害を持つ高齢者のため、1年間病院へ付き添い続けた公務員のエピソードが15日、韓国のオンラインコミュニティ「ブラインド」に投稿され、注目を集めている。タイトルは「病気の高齢者に1年間付き添い、最後に受け取った手紙」だ。
投稿したのはある地方自治体の職員。昨夏、耳が不自由な高齢男性が窓口を訪れ、「がんを患っているが、身寄りがなく大学病院で診療を拒まれた」と支援を求めたという。
筆談で必死に訴える男性に心を動かされた職員は以後1年間にわたって検査や入院、手術、診察に付き添い、男性の「目」と「耳」となって支えた。
だが、男性は高齢で体力が衰えており、最終的には療養病院に入ることになった。別れ際、男性は職員に感謝の手紙と桃1箱を手渡した。手紙には「暑い中、業務でご多忙にもかかわらず親切にしていただき、感謝している」と記されていた。
間もなく職員の元に、男性が療養病院で亡くなったという知らせで届いた。身寄りがないため無縁仏として葬られたという。
職員は「暑い中、混雑する大学病院で2~3時間手を引いて回った日々が忘れられない。また同じ状況になっても、自分は迷わず同じ行動をとる」と語った。
この投稿は多くのネットユーザーの共感を呼び、「社会の温かさを感じる」といった声が寄せられている。
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