
自身のパスポートに記載されたローマ字姓を「LEE」から「YI」に変更してほしいとして男性が起こした訴訟で、韓国の裁判所は請求を認めないとの判断を示した。
ソウル行政裁判所は2025年12月18日、「イ(李)」姓の男性が外相を相手取り起こした「パスポートのローマ字氏名変更拒否処分の取り消し」を求める訴訟で、原告の請求を棄却した。訴訟費用も原告が負担するよう命じた。
男性は、初めてパスポートを発給した際、姓「イ」をローマ字で「YI」と申請したにもかかわらず、担当公務員が任意に「LEE」に変更して発給したと主張した。
当時は出国予定が迫っていたため再発給する時間がなく、そのまま出国せざるを得なかったとしている。
さらに2019年に2回目のパスポートを発給する際にも「YI」での表記を希望したが、担当職員から認められないと説明されたという。出張業務への支障を懸念し、やむなく「LEE」と表記されたパスポートを受け取ったと主張した。
その後、男性は2024年5月、京畿道平沢市の松炭出張所にあるパスポート窓口を通じて、ローマ字表記を「LEE」から「YI」に変更するよう申請した。
しかし外務省は「パスポート法施行令が定めるローマ字氏名の訂正・変更理由に該当しない」として申請を拒否した。
これに対し男性は処分を不服として行政訴訟を提起した。
裁判所は判決で「ローマ字表記を変更しなくても日常生活や経済活動に現実的な不便が生じるとは認められない」と判断した。
また「外国政府がパスポートのローマ字氏名変更の前後で同一人物と識別しにくくなる場合、韓国パスポートの信頼性が低下する可能性がある」と指摘した。
そのうえで「実際の生活上の不便を解消する必要性が大きい場合に限り、変更は限定的に認められるべきだ」と説明した。
さらに裁判所は「担当公務員が本人の明確な同意なく意思に反してローマ字表記を任意に変更した可能性は低い」と判断した。
男性はこの判決を不服として、2025年12月20日に控訴している。
(c)NEWSIS