
韓国で自殺した男性の不倫相手が約10億ウォン(約1億円)の遺産を受け取っていたとされる問題を、20日放送のJTBC「事件班長」が取り上げた。学習塾を経営していた男性の妻は、夫が不倫相手に財産を渡した後、自ら命を絶ったと証言。遺品のスマートフォンからは不倫相手の関与を疑わせるメッセージや音声が多数発見された。
男性の妻は以前、この番組で経緯を明かしており、今回は新たに女性が男性を精神的に追い詰めていったことに言及した。
男性は生前、結婚生活を解消するが離婚はしないという「卒婚合意書」の作成を妻に提案。証人には不倫相手が名を連ねており、互いの異性関係に関して法的措置を取らないとする内容が含まれていた。
妻は「何かがおかしいと感じた。不倫相手は私と夫の関係を引き裂こうとしていた」と語った。そして、不倫相手の自宅に行くと伝えた直後、夫と不倫相手が電話で交わした会話の録音データを公開した。
そこで不倫相手は「いっそう『私たち、不倫してます』と言って、あの人が発狂するのを見てみる?」「家に入ったら不法侵入で訴えてやる。今日あの人を潰してやろう」と話していた。夫が「あなたの指示どおり動いているだけだ」と困惑する様子も録音されていた。
夫は先月初旬、不倫相手の自宅近くでウイスキーやたばこを購入後、学習塾の職員に「体調が悪い」と連絡を入れ、午後9時ごろに命を絶った。不倫相手からは当日午後1時ごろ、「元気でね。愛してる」とのメッセージが送られていたという。夫の死後、女性は学習塾職員に命じて夫のノートパソコンを外部に持ち出していた。
妻は現在、不倫相手に対して慰謝料請求訴訟を進めている。夫は死亡前、現金7億ウォン(約7000万円)と3億ウォン(約3000万円)相当の不動産を不倫相手に譲渡している。学習塾3校のうち2校の所有権も相手に移っていた。
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