「外国人観光客がぐんと増え、活気が取り戻されつつある。ロケーションのいい場所の1階を賃借しようとする希望者が多くなりました」
ソウル市中区(チュング)明洞(ミョンドン)近くの公認仲介事務所関係者はこう声を弾ませた。
今月25日午後、明洞一帯は人でいっぱいだった。世界各地から訪れた外国人観光客が殺到し、大通り沿いの商店は足の踏み場もないほどにぎわっていた。
中国人団体観光客よりも、家族や恋人、友人とともに訪れた日本や欧米、東南アジアからの観光客があちこちで目についた。多くが路上飲食店や各種アクセサリー店、化粧品売り場などで足を止め、品定めに余念がなかった。
◇「いろいろな文化を体験」
特にいわゆる「ホットプレイス」に挙げられる4カットのインスタント写真館前には、認証ショットを撮ろうと観光客が列を作った。一方の壁面には制服からかつらまでが用意され、韓国のアイドル歌手のポスターが何枚も貼られていた。
店内にはK-POPが流れ、楽しい雰囲気が演出された。東南アジアの観光客たちはピンク色のちぢれ毛のかつらをかぶって鏡の前でひょうきんな表情をしてみたり、集まってスマホのシャッターを切ったりするのに忙しかった。
「普段K-POPを聴いて、ドラマもよく見て、韓国に旅行に来たかった。韓国でいろいろな文化を体験し、ドラマで出てきたサムギョプサルやトッポッキを味わうことができて、本当に面白い」
友人と訪れたタイ人観光客は笑顔で語った。
◇「門前市をなす」
また、外国人観光客の必須訪問コースに挙げられる超大型生活用品売り場は文字通り「門前市をなす」状態となった。店内に入ると、背伸びしたりしながら、あちこちを見回す観光客でいっぱいだった。
ここの売り場で会ったカナダ人観光客は「明洞にはおいしいものも多く、韓国人はみな親切。毎日、気持ちよく家族旅行を楽しんでいる。明洞で買った物は品質が良く、値段が安くて満足している」と話した。
押し寄せる外国人観光客に店側は休む間もなかった。
生活用品売り場の関係者は高揚した表情で「以前は中国人団体観光客が大部分だったが、コロナ以後、さまざまな国から観光客が来ている。3年ぶりに外国人観光客で明洞全体が活気を帯びている」と語った。
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