2025 年 4月 7日 (月)
ホームライフスタイルトラベル売り上げは増えたが笑えない韓国の旅行会社…「中身のない成長」に苦しむ業界

売り上げは増えたが笑えない韓国の旅行会社…「中身のない成長」に苦しむ業界

ソウルにあるハナツアー本社(c)news1

韓国の旅行業界は昨年、売り上げを伸ばしたものの収益面では苦戦し、今年は収益性強化を経営の最優先課題に掲げている。各社は高収益商品の拡大やデジタル転換による直販体制の整備などを株主総会で打ち出し、体質改善を目指す。

唯一、営業利益が増加した「ハナツアー」は、売り上げ6166億ウォン、営業利益509億ウォンといずれも前年の約1.5倍を記録。高単価商品の拡充やオンライン比率の上昇、社内効率化などが奏功した。ただし、採用やコスト増で支出も膨らみ、持続的な収益向上が課題となっている。

2世経営に移行した「モドゥツアー」は、「モドゥシグネチャー」やクルーズ旅行に注力し、デジタル基盤の強化も進める。売り上げは前年比40.9%増の2516億ウォンだったが、営業利益は58%減にとどまった。

「本当にいい旅行」は新代表体制のもと、「ラルゴ」や「小さな町」シリーズに加え、20~40代向けの新ブランドや海外クルーズでの収益確保を狙う。売り上げは増加したが、営業・純利益ともに大幅減となった。

赤字に転落した「黄色い風船」は、個人旅行市場の開拓に活路を見出す。日本やタイへの拠点設置を進め、個人・団体両市場の獲得を目指す。

旅行業界は表面的な回復とは裏腹に、構造的な収益改善が求められており、今年は各社の戦略転換が成否を分ける年となる。

(c)news1

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