2024 年 11月 25日 (月)
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哀悼期間が終わったが「お客さんもいないし、お店に歌も流せない…」

ソウル・梨泰院(イテウォン)雑踏事故現場にポリスラインが設置されている©NEWSIS

多数の犠牲者を出したソウル・梨泰院(イテウォン)の雑踏事故。「国家哀悼期間」が終わり、現場周辺では一部の商業関係者が営業を再開した。しかし、「休業」の案内文を貼ったままの店なども多く、まだ大惨事の衝撃から抜け出せていない。

今月上旬、梨泰院通りは閑散とした様子だった。「11月5日哀悼期間まで休業する」という紙が商店街に貼られていたが、オープンした商店はなかなか見当たらない。運営していた食堂も昼休みにお客さんが1~2人いる程度で、店内は静かだった。

事故発生現場の近くでケバブ食堂を運営するA氏は「日曜日から食堂を開いたが、お客さんがずっといなかった。店内に歌も流せない」とため息をついた。

カフェを運営するB氏は「そろそろ店を開けるつもりだ。普段、周辺は客でにぎわっているが、今はあまりに人が少ない」ともどかしい思いを口にした。

梨泰院通りにある食堂は、国家哀悼期間が過ぎたにもかかわらず、営業を再開していない©NEWSIS

梨泰院駅1番出口には依然として犠牲者を慰める追悼スペースが設けられていた。梨泰院事故の国家哀悼期間は終わったが、追悼に訪れる市民は後を絶たない。山盛りになった菊の花やワインボトル、チョコパイ、コーヒー、お酒……。会場には、故人が好きだったものなどがぎっしりと並べられていた。

地下鉄駅から外に出る出口階段の壁面には、犠牲者を哀悼する追悼文が貼られていた。壁面に張られた紙にはさまざまなメッセージがつづられている。

「来世は幸せで健康で事故のない世の中で生まれることを…」

「守ってあげられず、お手伝いできなくて本当に申し訳ありません」

「皆さんが最善を尽くしたのか深く考えてほしいです。謹んで故人のご冥福を祈ります」

8日、梨泰院駅1番出口に市民が書いた追悼文が壁に貼られている©NEWSIS

事故が発生した路地は依然として規制線が設置されており、警察官が出入りを統制していた。事故発生から10日余りたったが、依然として現場は整理されていない様子で、事故発生当時を思い出させた。

事故後に現場を訪れるのは2度目というキムさん(33)は「この人たちは何の過ちがあって、こんなに早く逝かなければならなかったのか、胸が痛む。今後、このような犠牲者を出してほしくない」と話した。

©NEWSIS

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