2025 年 9月 9日 (火)
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告発は正義か裏切りか?…韓国系工場「通報」で炎上する米極右政治家

トリ・ブラナム氏=本人のFacebook(c)news1

米ジョージア州にある韓国・現代自動車グループと大手電池メーカーLGエナジーソリューションのバッテリー工場での大規模移民取り締まりについて、通報したと主張した極右政治家トリ・ブラナム氏(Tori Branum)氏が、非難の集中砲火を浴びている。

トリ・ブラナム氏は共和党所属で、2026年の米中間選挙でジョージア州第12選挙区から連邦下院議員を目指している。

米誌「ローリング・ストーン」のインタビューに応じ、自ら米移民・関税執行局(ICE)に工場を通報したと明かした。本人によれば、数カ月にわたり「不法滞在者が工場で働いている」という話を聞き、現場に出入り可能なスペイン語話者の地元労組員と接触。その労組員が労働者の不満や危険な労働環境を録音し、トリ・ブラナム氏がそれをICEのウェブサイトに通報したという。

トリ・ブラナム氏は「法に感情はない。正しいものは正しく、間違っているものは間違っている」と述べ、「私は不法滞在者の大量追放に賛成票を投じた。いまその投票通りのことが起きている」と語った。

しかし通報が公になった後、トリ・ブラナム氏には電話・メール・SNSを通じ抗議が殺到した。X(旧ツイッター)では「MAGA(米国を再び偉大に)の憎悪で韓国との数十億ドル規模の契約を台無しにするつもりか」「ゲシュタポだ」と批判する投稿が相次いだ。別の利用者は「合法的にビザを持ち、米韓共同プロジェクトに参加した人々まで巻き込んでいる」として「トリ・ブラナム氏の人種差別主義が露呈した」と非難した。

さらに「もし現代がジョージア州から撤退し8500人分の雇用が失われれば誰に感謝すべきか。トリは州民が職を得られないようにしている」と揶揄する声もあった。

(c)news1

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