2026 年 2月 14日 (土)
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医大定員14年ぶり大幅拡大へ…“地域で働く医師”育成に韓国政府が本腰

ソウル市内の医科大学前(c)news1

韓国政府は来年度から医科大学の新入生を490人増やし、5年間で計3342人を段階的に拡大し、地域医師として育成する方針を明らかにした。教育省は今後、各医大への増員配分に着手するが、教育環境の確保や地域医師制の趣旨、受験生の入試予測可能性まで同時に満たす必要があり、難しいかじ取りが迫られている。

政府は、2024年に「2000人増員」を打ち出したことで医政対立が長期化した教訓を踏まえ、「科学的根拠と民主的・社会的合意を経た決定だ」と強調する。一方、大韓医師協会は「医学校教育の正常化が先決で、地域医師制は違憲だ」と強く反発しており、「第2の医政対立」再燃を懸念する声も出ている。

政府は10日、2027~2031年の5年間、ソウルを除く32地域の医大定員を年平均668人増やす方針を確定した。2027年に490人、2028~2029年に各613人、2030~2031年に各813人と段階的に増やし、全員を学費10年間支援と引き換えに地域での義務勤務を課す地域医師制で選抜する。

今回の方針は、専門家で構成される医師人材需給推計委員会が2025年8~12月に需要・供給シナリオ別の将来不足規模を算定し、保健医療政策審議委員会が年末以降7回にわたり議論を重ねた末にまとまった。政府は、委員会構成や会議録公開など透明性を前面に出し、増員規模の予見可能性を高める工夫を重ねてきた。

チョン・ウンギョン(鄭銀敬)保健福祉相は10日、政府ソウル庁舎でのブリーフィングで「今回の最大の意義は、増員の目的を明確にした点だ。科学的根拠と民主的・社会的合意を経た決定であることに意味がある。地域医師制の実施、医大教育支援、研修医の研修過程見直しを一体で進め、地域の必須公共医療改革を推進する。近く総合対策を示す」と語った。

今後、教育省は32の非ソウル圏医大に増員分を配分する。地域医師養成と小規模医大の教育環境確保を原則とし、国立医大や小規模医大を軸に段階的拡大を想定する。定員50人未満の国立医大(江原大、忠北大など)は最大で2倍まで拡大を認める一方、定員50人以上の国立医大は2024年入学定員比で30%を上限、私立大は規模に応じて20~30%の上限を設ける。ソウル圏8校は2024年の措置と同様、対象外とする。

教育省は配分にあたり、施設改善計画や既存計画の履行状況を点検する。保健福祉省は、実習機関を地域医療院などへ多様化し、設立趣旨と異なる首都圏病院での実習運用には規制を設ける考えだ。配分は3月初めまでに各大学へ通知し、約40日の異議申し立て・検討期間を経て4月末に確定。5月末には大学教育協議会が入試実施計画の修正を公表する見通しとなっている。

(c)news1

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