
韓国統一省は3月25日、北朝鮮の最高主権機関で立法権を持つ最高人民会議について、地位と役割が強化されたとの分析を示した。今後、朝鮮労働党の方針を法制度に反映する立法活動が一層活発化するとの見通しだ。
統一省が公表した第15期第1回最高人民会議に関する資料によると、今回の人事では最高人民会議の議長団と常任委員会の体制が一本化された。常任委員長に就いたチョ・ヨンウォン(趙甬元)氏が議長も兼務する形となった。
議長団は会期中の運営を担う臨時組織であるのに対し、常任委員会は閉会中も立法や国家機能を担う常設機関である。常任委員長に権限を集中させることで、意思決定の効率化を図る狙いがあるとみられる。
また、分野別委員会の体制も見直された。各委員長の地位が党部長から書記へ引き上げられ、副委員長ポストも新設された。分野ごとの立法機能を細分化し、運営効率を高める意図がうかがえる。
外交分野ではキム・ソンナム(金成男)氏が委員長を務め、副委員長にはキム・ドクフン(金徳訓)前首相が就いた。対外経済分野を主導する役割を担う可能性がある。
さらに、最高検察所長のキム・チョルウォン(金哲元)氏が国務委員に新たに加わり、法規や規律の統制強化が進むとみられる。
一方、国家保衛相のイ・チャンデ(李昌大)氏の肩書が「国家情報局長」と表記された点も注目される。情報機能の強化とともに、対外的により専門的で通常国家に近いイメージを打ち出す狙いがあるとの見方が出ている。
また、社会安全省を内閣傘下に再編し、警察制度の整備を進める動きも確認された。
最高人民会議は労働党の決定を国家制度として承認する役割を担う。今回の機構改編と人事は、党大会で示された「合理的な部門法の制定・改正」や「最高主権機関の機能強化」を具体化する措置と位置付けられる。
内閣人事では、基幹産業や地方発展、民生分野を担当する副首相ポストに実務型の人材が配置された。これは経済管理体制を細分化し、生産と生活分野の政策執行力を高める意図とみられる。特に基幹産業や軽工業、地方振興は近年の重点分野であり、責任者の格上げによって成果の最大化を目指す動きと分析されている。
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