
北朝鮮で対韓国業務を担ってきたチャン・グムチョル(張錦哲)氏が、外務省第1次官を兼務している可能性が浮上し、組織再編の動きとして注目されている。
複数の外交関係者によると、北朝鮮外務省は最近、平壌に駐在する外国公館に対し、チャン・グムチョル氏を「外務省第1次官兼朝鮮労働党第10局長」と明記した外交文書を送付した。
この文書は、朝鮮労働党第9回大会後に送られたとされる。チャン・グムチョル氏は2月下旬に開催された党大会で党中央委員に選出され、会期中には対外分野の協議会でキム・ソンナム(金成男)国際担当書記やチェ・ソニ(崔善姫)外相とともに主席団に名を連ねた。
チャン・グムチョル氏は2019年4月、党会議でキム・ヨンチョル(金英哲)氏の後任として統一戦線部長に就任し、対韓国政策を担う中枢人物として知られてきた。
統一戦線部はこれまで南北対話や経済協力、対韓情報の収集・分析などを統括する主要部署だったが、2023年末にキム・ジョンウン(金正恩)総書記が「敵対的な二国家」路線を打ち出したことを受け、組織改編が進められてきた。現在は名称が「第10局」に変更され、党中央委員会所属として再編されている。
今回の動きはその延長線上にあるとみられる。外務省第1次官は核問題交渉などを担う中枢ポストであり、チャン・グムチョル氏の兼務が事実であれば、対韓業務を従来の統一戦線部中心から外交部門へ移す構造的な転換を意味する可能性がある。
また、これまで対韓政策に関与してきたリ・ソンゴン(李善権)氏やキム・ヨンチョル氏が党大会を機に一線を退いたとされ、チャン・グムチョル氏の復帰はその空白を埋める狙いともみられる。
北朝鮮は2024年の最高人民会議で祖国平和統一委員会を廃止しており、対韓関連機能を外務省傘下に再編する動きが続いている。
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