2025 年 7月 29日 (火)
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北朝鮮・元山葛麻観光活性化のカギは「雪岳-金剛-元山観光ベルト」の構築にあり

7月24日付朝鮮労働党機関紙「労働新聞」(c)KOREA WAVE

韓国・慶南大学極東問題研究所のアン・ビョンミン招へい研究委員(北朝鮮経済フォーラム会長)が7月24日、慶南大学平和館で開催されたフォーラムで、北朝鮮が7月初めに開場した元山葛麻観光地区を本格的に活性化するには、南北の協力による「雪岳山-金剛山-元山観光ベルト」の構築がカギとなるとの分析を示した。

アン・ビョンミン氏はこの観光ベルトの構想に加え、「韓国(釜山・束草)-日本(新潟)-北朝鮮(元山)-ロシア(ウラジオストク)」を結ぶ海上クルーズ観光の導入も一案であると述べた。

北朝鮮が南北協力なしに外国人観光客を本格的に誘致するのは現実的に難しいと指摘したうえ「交通インフラを含むアクセスは依然として脆弱であり、海洋観光に適した気候条件も限られている。海水浴が可能な期間も年間で約1カ月と短く、中国やロシアなどの潜在的観光客層を呼び込むにも、競合地に比べて魅力やコスト面でハンデが大きい」と述べた。

北朝鮮が元山を重点開発地に選定した背景には、「温暖な気候」「優れた地理的アクセス性」「豊富な観光資源」「東アジア近代史の舞台としての国際性」などの地域的強みがあると分析している。

また観光地開発においては、シンガポール、キューバ、スペインといった海外の海洋観光地の事例をベンチマーキングしているとも説明した。

さらに、北朝鮮がインフラ整備に注力してきたことも紹介した。平壌-元山間の高速道路の有料化、元山-咸興間の高速道路新設、元山-金剛山間の鉄道の近代化、元山葛麻空港の新設など、一連の大型インフラ整備は北朝鮮当局が国家レベルで観光地開発に強い関心を寄せてきたことの証左だという。

北朝鮮は今月1日、元山葛麻観光地区を大々的に開場したが、外国人観光客については「暫定的に受け入れない」として、詳細な説明は避けた。

(c)news1

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