北朝鮮の「汚物風船」により、韓国で航空機の運航に影響が出たり、車のフロントガラスが割れれたりするなど、多数の被害が発生した。
今月1日午前7時から約18分間、仁川国際空港で汚物風船が発見され、仁川―成田▽仁川―北九州▽プノンペン―仁川2便――の計4便の離着陸が遅れた。欠航はなかった。仁川空港公社関係者は「離着陸に支障を来たしたが、特別な被害はなかった」としている。
ソウル市城東区の住民によると、1日午後10時25分ごろ、居住地の屋塔房(オクタッパン)=マンションなどの屋上に設置された小屋状の居住施設=で大きな音がし、家が揺れた。汚物風船が屋上に落ちて破裂していたという。
汚物風船には、ずたずたに破れた紙と北朝鮮のたばこの吸殻が多量に含まれており、破れた紙には北朝鮮のたばこの名前と推定される「平和」などの単語が書かれていた。
2日午前10時22分ごろ、京畿道安山市のある住宅街では、駐車車両に汚物風船が落ち、フロントガラスが割れる被害が発生した。人的被害はなかった。北朝鮮の汚物風船による被害補償の前例がなく、補償が可能かどうか被害車両の保険会社側が検討中だ。
合同参謀本部によると、北朝鮮の汚物風船は1日午後8時ごろからを浮揚し始め、1時間当たり約20~50個が空中移動し、ソウル・京畿・忠清・慶尚北道地域に落下した。
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