
国連に常駐する北朝鮮代表部の次席大使が現在1人だけが活動していることが分かった。以前は2人で運営されていた。このポストは、北朝鮮と米国間の非公式対話ルート、いわゆる「ニューヨーク・チャネル」として知られる重要な役割を担ってきた。
関係者の間では、北朝鮮当局がこの空席をいつ・どのような人物で埋めるかによって、米朝対話再開への意志がうかがえるとの見方が出ている。
国連加盟国の代表部連絡先情報を掲載している公式データベース「UN Blue Book」によれば、2025年11月現在、次席大使として記載されているのはムン・ジョンチョル氏だけ。外交筋によると、2人体制が1人に減った正確な時期は不明だが、「2024年ごろから1人に減ったようだ」とされている。
近年まで、パク・ソンイル氏とリ・ヨンピル氏の2人が次席大使として同時に活動していた。リ・ヨンピル氏は2018年頃にキム・ソン大使と同時期に赴任しており、パク・ソンイル氏はそれ以前から活動していた人物で、チャン・イルフン氏の後任だった。
最近、トランプ米大統領が北朝鮮との対話に意欲を示しているとの報道が出る中、ニューヨーク・チャネルの再活性化にも関心が集まっている。
2018~2019年の米朝対話期には、米政府関係者と北朝鮮代表部の次席大使との接触が頻繁に進められたとされる。特に、米国務省北朝鮮担当特別代表だったジョセフ・ユン氏と、パク次席大使が定期的に面会し、米国人拘束者の帰国問題などについて議論した経緯がある。
北朝鮮が今後、米国との交渉経験を持つ外務省出身者を再び配置する可能性もある一方、新たな人物を登用し、トランプ第1次政権とは異なるアプローチを模索する可能性も指摘されている。一方で、「仮に米朝間に交渉の意思があるなら、ニューヨーク・チャネル以外でも、首脳間の書簡交換などを通じて対話ルートを作ることは可能」とする分析も存在する。
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