
韓国軍が北朝鮮の攻撃を防ぐには、常備兵力を50万人規模で維持する必要があるという専門家の分析が出た。
韓国国防研究院(KIDA)の「韓国軍の適正な常備兵力規模に関する研究」(キム・ジョンヒョク陸軍未来革新研究センター博士ら)によると、2022年時点での北朝鮮の総兵力は128万人、韓国は50万人。現在の韓国軍は北朝鮮軍に対して質的には優位にあるが、兵力差が大きすぎる場合、北朝鮮の圧倒的な兵力を克服するのは難しいと診断した。
その根拠として、研究チームは米軍の「最小計画比率」ドクトリンを挙げた。最小計画比率とは、攻撃や防御に必要な兵力の相対的な比率を示す用語である。このドクトリンによれば、味方と敵の比率が3対1で優位に立てば攻撃の成功可能性が高く、防御の際には1対3でなければ作戦の成功は難しいとされている。
常備兵力の比率で見ると、北朝鮮と韓国は約2.6対1となり、最小計画比率のぎりぎりの線にあるといえる。ただ研究チームは、出生率の低下が続く中で、2040年には韓国軍が30万人の兵力すら確保できない可能性が高いと見ている。
研究チームは、こうした問題を解決するためには、北朝鮮の兵力規模が縮小されない限り、韓国政府が兵役期間の調整▽徴兵制と志願制の併用――など、さまざまな次元で現在の兵力規模を維持する方法を模索しなければならないと強調している。
研究チームは「第2次トランプ政権発足降、在韓米軍の削減が現実味を増しており、北朝鮮の核の脅威と非対称戦力の脅威はさらに強まっている。韓国軍が独自の先端戦力を十分に現実化すれば、北朝鮮の奇襲攻撃を抑止する可能性はあるが、兵力の劣勢は先端戦力だけでは克服しにくい」と指摘した。
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