
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は9月2日、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が中国で開かれる抗日戦争勝利80年記念行事に出席するため、1日に専用列車で平壌を出発し、2日未明に国境を通過したと伝えた。最高指導者の動静を極めて迅速に国民に知らせた形だ。
報道によれば、キム総書記は習近平中国国家主席の招待を受けて訪中し、平壌から西北部の新義州を経由して国境を越え、中国の丹東、瀋陽、天津を経て北京に向かっている。平壌から北京まで専用列車で16〜20時間を要するため、2日中に到着すると見られる。
同行者について「党と政府の主要幹部」とのみ伝えたが、公開された写真からはチェ・ソニ(崔善姬)外相やキム・ソンナム(金成男)党国際部長の姿が確認された。一方、妻リ・ソルジュ(李雪主)氏や娘の同行は確認されていない。出発前には、チョ・ヨンウォン(趙勇元)やキム・ドックン(金德訓)の両書記が駅で指示を受ける様子も公開された。
今回の訪中で、キム総書記は3日に北京で開かれる記念行事で習主席、ロシアのプーチン大統領と共に天安門城楼に立つ予定だ。習主席を中心に右側にプーチン大統領、左側にキム総書記が並ぶとされる。朝中露3カ国首脳が一堂に会するのは1959年以来となる。
また、キム総書記は習主席と2019年6月以来の首脳会談を開くと見られる。さらに、プーチン大統領との昨年6月以来の会談も実現する可能性が高い。ただ専門家の間では、朝中露3カ国による首脳会談が開催される可能性は低いとの見方が強い。
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