2025 年 4月 3日 (木)
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北朝鮮「制裁解除はもはや関心なし」…米国との交渉で“新たな戦略”模索か

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記=朝鮮中央テレビキャプチャー(c)NEWSIS

北朝鮮がかつて核施設の廃棄と制裁解除を交渉の柱としていたのとは対照的に、今回は「制裁解除には興味がない」と明言した。これはトランプ大統領へのメッセージとも解釈され、北朝鮮が従来の交渉手法を完全に見直す動きを見せていると分析されている。

朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」に24日、外務省対外政策室長の談話が掲載された。談話では「我々はもはや解除する制裁も、さらに受ける制裁もない」「制裁解除は我々の議題にすら上がっていない」と明言し、制裁に依存した交渉には興味がないことを強調した。さらに「制裁は我々を自立し、より強大な力を蓄積する要因となった」「もはや誰も無視できない力を持つことができた」と述べ、経済制裁を逆に国力強化の糧としたと主張している。

2019年2月のハノイでの米朝首脳会談では、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が「民間経済関連の制裁解除」を条件に核施設(寧辺)の廃棄を提案した。しかし、トランプ大統領が「寧辺以外の核施設の廃棄」も要求し、交渉は決裂した。当時、北朝鮮のリ・ヨンホ(李容浩)外相は記者会見で「制裁解除こそが最優先課題だ」と強調し、経済制裁が北朝鮮経済に深刻な影響を及ぼしていることを認めていた。

今回、北朝鮮は「制裁解除は交渉の条件ではない」と宣言した。これは単に交渉の形を変えるだけでなく、「非核化交渉自体がない」ことを示唆している可能性がある。専門家は北朝鮮が「制裁無効論」をもとに交渉を進めると予測している。「米国が北朝鮮に対する敵対政策を撤回し、独自制裁を解除することが交渉開始の前提条件」という論理を展開する可能性が高い。

現在、国連の対北朝鮮制裁はロシアと中国の非協力により実質的に機能していないため、北朝鮮は米国の独自制裁に焦点を当てる戦略にシフトしたと考えられる。実際、ロシアは昨年、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁専門家パネルの任期延長を拒否し、事実上、監視体制を崩壊させた。これにより、北朝鮮は国連制裁の解除を求めることの実益が減ったと判断した可能性がある。

そのため、米国の独自制裁解除を求め、北朝鮮を「核保有国」として認めさせることで交渉を有利に進める狙いがあるとみられる。

ホン・ミン統一研究院上級研究委員は「北朝鮮は『多極化・新冷戦』の流れの中で、国連の対北朝鮮制裁がもはや機能していないことを理解した。そのため、国連制裁の解除を条件にするような交渉には応じない方針だろう」とみる。パク・ウォンゴン梨花女子大学北朝鮮学科教授は「北朝鮮は『前回とは完全に異なる交渉をする』と明確にしている。今後は、米国がどの程度『敵対政策撤回』を具体化できるかが交渉の焦点となる」と指摘する。

一部の専門家は、北朝鮮が米国との交渉を急がない理由として、「ロシアとの経済協力による利益が予想以上に大きい」ことを挙げている。今後1年はロシアとの関係を深め、「米国に制裁解除を懇願するような交渉はしない」という立場を示しながら、交渉の主導権を握る時間を稼ぐ戦略ではないかと分析されている。

北朝鮮はもはや制裁解除だけを目的とした交渉には応じない方針を示した。これは「非核化交渉自体が成立しない」可能性を示唆しているとも考えられる。

現在の北朝鮮の狙いは▽米国が北朝鮮に対する「敵対政策」を撤回すること▽北朝鮮を核保有国として認めさせること▽経済的利益を得るための「新たな取引」をすること――の3つを軸に交渉を進めるものとみられる。

(c)news1

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