北朝鮮が平安南道(ピョンアンナムド)から黄海上に放射砲4発を発射(20日)したことについて、朝鮮労働党機関紙・労働新聞や朝鮮中央通信などの官営メディアには21日午前、関連の報道が全くなかった。
北朝鮮は通常、兵器実験翌日にその目的や結果、発射体の性格などを報道してきた。だが、今回は関連情報を公開せず、兵器の性能実験というより、通常の冬季訓練の一環だったという観測が有力だ。
韓国政府関係者によると、北朝鮮は20日午前7時18分ごろから約1時間、平安南道で黄海上に向けて放射砲(多連装ロケット砲)を少なくとも4発発射した。飛行距離は約30キロ、最高高度は約20キロだったという。
韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮の「超大型放射砲」を短距離弾道ミサイルに分類し、発射が捉えられた場合、メディアに直ちに通知してきた。しかし今回は「一般的」な放射砲射撃だったためか、こうした発表はなかった。
ただ、軍当局や専門家は、韓国の政権交代期や来月の米韓合同演習などを控え、北朝鮮が独自演習だけでなく弾道ミサイル試射などを通じて挑発を続けると見ている。
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