2025 年 4月 1日 (火)
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北朝鮮、ロシアに3000人追加派兵…DMZで地雷爆発、複数の死傷者も=韓国軍発表

最近、非武装地帯(DMZ)付近で地雷が爆発し、担架で負傷兵を搬送する北朝鮮軍兵士ら=韓国合同参謀本部提供(c)MONEYTODAY

韓国の合同参謀本部は27日、ロシアに派兵された北朝鮮軍1万1000人のうち約4000人が死亡または負傷したと明らかにした。北朝鮮は今年1~2月にも3000人以上の追加兵力をロシアに送ったという。ミサイルや各種砲弾の支援も続いており、北朝鮮がロシアとの軍事協力を加速させていることが示された。

この発表は、国家情報院を含む国内外の情報機関との連携に基づくもので、北朝鮮によるロシア支援の規模と範囲が改めて浮き彫りとなった。

合同参謀本部は「北朝鮮はこれまでに短距離弾道ミサイル(SRBM)や170㎜自走砲、240㎜ロケット砲など220門以上をロシアに提供したとみられ、今後も戦況によって支援規模が増加する可能性がある」と説明した。

一方、非武装地帯(DMZ)での地雷爆発によって北朝鮮軍に多数の死傷者が発生したことも確認された。今月、DMZ内で作業をしていた北朝鮮軍が交代要員の準備が不十分な中、無理に作業を強行した結果、地雷が爆発したという。

今年に入ってからのDMZでの地雷爆発事故はこれが初めてで、北朝鮮は昨年だけで同様の爆発事故を20回以上起こしている。

合同参謀本部によると、北朝鮮はDMZ内の京義線沿いにあった送電塔11基をすでに撤去したが、南北軍事境界線(MDL)に最も近い送電塔については撤去せず、監視カメラを設置して運用していることが確認された。

また、北朝鮮は昨年末に一時中断していた前線地域での鉄柵の補強などの軍事作業を再開したとされる。

韓国軍は、北朝鮮が昨年末の朝鮮労働党全員会議で掲げた「超強硬対米対応戦略」の一環として、米韓連合訓練や米国の戦略資産展開を非難しつつ、今後の対米交渉を見据えて「交渉価値の引き上げ」を狙っていると分析している。

これまでに北朝鮮は今年だけで4回、ミサイル関連の動向を公開しており、韓米の情報当局は北朝鮮が固体燃料型大陸間弾道ミサイル(ICBM)や極超音速ミサイル、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などを発射する可能性があるとみて警戒を強めている。

一方、北朝鮮が昨年に発表した軍事偵察衛星の追加発射に関しては、現在のところ明確な動きは確認されていない。韓国軍は「北朝鮮がロシアの技術支援を受けながら発射体の安定性や完成度を高めるための作業を進めている」との見方を示している。

(c)MONEYTODAY

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