2025 年 1月 9日 (木)
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制作費に苦しむ韓国OTT業界…AI技術で字幕・グラフィック生成、コスト削減

(c)news1

オンライン動画配信サービス(OTT)市場で制作費の増加と独占的コンテンツを武器とするNetflixなど国際的事業者の攻勢が続く中、韓国のOTT業界が厳しい状況に直面している。制作費の高騰に加え、コンテンツ輸出競争力が低下しているとの懸念が出ているのだ。

韓国政府は、制作環境の効率化を目指し、人工知能(AI)を活用した翻訳やグラフィック生成技術の研究開発を通じて業界を支援。科学技術情報通信省が発表した「K-OTT産業グローバル競争力強化戦略」にはAI技術の活用による放送・OTTバリューチェーンの高度化が盛り込まれている。

「放送コンテンツ字幕制作・編集技術開発」事業では、AIを用いて放送を字幕化する技術を開発している。派生技術として「AI吹き替え現地化」事業にも応用される予定で、翻訳の自動生成後に音声化する技術の研究も進めている。

また、特別視覚効果やデジタルヒューマン、AIによる自動編集技術の研究も拡大される見込みで、視聴覚データを理解する「マルチモーダルAI」の実現を目指す。

韓国政府は「メディア制作支援空間事前視覚化」事業を公募予定で、この事業に約10億ウォン(約1億1000万円)の予算を配分。AIを活用したコンセプト映像の制作が期待される。

業界関係者は「海外のAI技術を採用する場合、国内の制作データが外資企業に渡ることで著作権の懸念が生じるが、国産技術であればそのようなリスクが低減される」としている。

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