急騰した物価と金利引き上げの余波で、韓国建設業界の景気が停滞する。過去にはゼネコンの激戦区だったソウルでの再建築市場の雰囲気が急変している。
昨年下半期以降、建設物価の上昇率が例年の3倍以上急騰し、収益性の指標に赤信号が灯ったためだ。仕事を取っても利益が出ず、むしろ損失が懸念されるほど建設関連物価が急騰したという。
韓国建設産業研究院が9日発表した報告書によると、「建設投資デフレーター」(外部要因を除いた実質建設物価)の上昇率が昨年第2四半期から今年第1四半期まで平均9.8%と集計された。特に昨年第3四半期は11.8%で、歴代最高水準まで急騰した。
建設投資デフレーターは例年は3%前後で、2019年と2020年は1~2%台まで低くなっていた。
昨年下半期から建設投資デフレーターが前例のない急騰傾向を見せたのは、建設費に反映される人件費と資材価格が急騰したためだ。今春からのロシアによるウクライナ侵攻も、物価不安を増加させたという分析だ。
報告書によると、建設産業全体の費用で資材費が占める割合は37.7%、運営費などサービス費が占める割合は18.2%だ。ここに最近1年間の建設投資デフレーター上昇率9.8%を適用すると、人件費の上昇分を除いても、この1年間、建設会社の平均収益が平均5.5%減少したことになる。
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