2026 年 3月 16日 (月)
ホーム社会“公保医”激減で地域崩壊の危機…韓国・農漁村に迫る“無医村”の現実

“公保医”激減で地域崩壊の危機…韓国・農漁村に迫る“無医村”の現実

ソウルで開かれた医師人材養成に関する討論会(c)news1/MONEYTODAY

韓国で来月施行される「地域医師制度」を前に、農漁村を中心とした地域医療の空白が深刻化する恐れが高まっている。これまで最前線を支えてきた公衆保健医(公保医)の減少が加速しており、各地で“無医村”の現実が迫っている。

大韓公衆保健医師協議会によると、全国1275カ所の保健支所のうち459カ所は、半径4キロ以内に民間医療機関が存在しない。だが、新規の医科公保医は2020年の742人から昨年は247人に激減。一方で医大生の入隊は約22倍に急増し、軍医・公保医として配置される人員の不足が顕著になっている。

特に今年4月には、勤務を終える医科公保医357人が一斉に退役予定だが、それに見合う補充の見通しは立っていない。2029年には新規人員が77人にまで縮小するとされる。

このため、服務期間を現在の3年から2年に短縮する兵役法改正案が国会に提出されているが、公平性や医務将校の充員規模の問題で調整は難航している。

一方、地域医師制度は地域医大で育成した医師が特定地域で10年間勤務する仕組みだが、専門医として現場に立つまで10年以上かかり、直近の医療空白には対応できない。制度導入前から定員配分や政策手順をめぐり混乱も起きている。

保健医療政策審議委員会は2037年の医師不足を2530~4800人と推定し、対応を協議中。だが、医師団体は「医師不足は当面生じない」として医大定員増に否定的な立場をとっており、供給と需要をめぐる調整の遅れが現場の混乱をさらに深めている。

(c)MONEYTODAY

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