
韓国で交通事故により全身まひとなった30代男性が、受け取った損害賠償金10億ウォン(約1億1000万円)を家族に預けた末、8年後には一銭も残っていなかったという事例が注目されている。JTBC「事件班長」が11月18日報じた。
男性は事故前、専門職に就いていたが、事故後は首から下が動かない状態に。受け取った賠償金について、家族と「治療法が開発されるまで使わずに保管する」と話し合い、全額を両親に預けた。しかし8年後、両親から返された言葉は「お金はもうない」というものだった。
その間、両親は郊外に一戸建てを建て、新車を所有。弟のギャンブルによる借金返済にも賠償金が使われていた。男性が問いただしても、両親は真摯に応じなかったという。
現在、男性は生活保護を受けながら暮らしており、「両親の献身を思えば、すべてを返してほしいとは思わない」としながらも、「弟に貸した分だけは返してほしい」と訴える。弟とは借用書を交わしており、法的にも回収可能とみられる。
番組に出演した弁護士は「明確な横領行為」と指摘し、「刑事責任の追及は難しくても、民事訴訟によって賠償金を取り戻すことは現実的だ」と述べた。
ネット上では「家族のすることではない」「信頼を裏切った行為」といった非難の声が相次いでいる。
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