2025 年 11月 16日 (日)
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個人情報を覗き見、ロースクール通学で無断離脱も…韓国警察の不正行為が続出

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韓国の警察官が、業務とは無関係に有名芸能人や元恋人の個人情報を不正に閲覧していた事例が多数摘発された。また、法学専門大学院(ロースクール)に在学しながら、職場を無断で離脱するなど勤務実態に問題がある警察官も少なくないことが監査院の調査で明らかとなった。

監査院が11月10日に公開した「警察庁およびソウル・釜山警察庁に対する定期監査」報告書によれば、警察官の不適切な個人情報の取り扱いや勤務違反が多数見つかった。警察は「住民資料等照会サービス(ポール照会)」「交通警察業務管理システム(TCS)」「刑事司法情報システム(KICS)」などで個人情報や刑事司法関連データを扱っているが、これを私的目的で使用していた。

監査院は最近、警察による個人情報の無断照会・流出が継続していることを受け、高リスクとされる172人を対象に照会記録と監督の適正性を調査。その結果、92人が、別れた恋人や有名芸能人の住所・連絡先を確認するため、あるいは自らの違反記録を偽装して調べるなど、業務とは無関係な目的でポール照会やTCSを使用していたことが判明した。

具体的には、既婚であるにもかかわらず2021年に複数回にわたって別の既婚女性と交際を続けた警察官が、交際女性の住民情報を「自殺通報による所在確認のため」と虚偽の理由で照会した。また別の警察官は「運転免許の確認」として有名歌手4人と一般人1人の情報を不正に閲覧した。

さらに、ロースクール通学を理由に無断離脱したり、本来の目的とは異なる用途で病気休職や育児休職を使用した例も多数報告された。2021年から2024年までに325人の警察官がロースクールに入学し、2024年12月時点で194人が現職にあった。このうち175人(約90%)は、実際に業務と並行して通学していた。

特に、交番や派出所などで4交代勤務を担っている警察官は、夜勤や非番を活用して授業に出席しており、ロースクール通学に有利な勤務形態を選んでいた。また、学校近隣の交番や派出所への異動も多く、交番勤務者のうち110人がロースクールに通っていた。これは現場業務に支障を来すと監査院は指摘している。

加えて、調査対象の8人の勤務記録を精査した結果、無断離脱や職務停止期間中の無届欠勤、休職制度の目的外使用などの違反行為が明らかとなった。ある警察官は休暇取得なしで他都市のロースクールに通い、計23日間以上、合計53回の無断離脱を繰り返していた。

また、疾病休職や育児休職、家族看護休暇を使いながらロースクールに通っていたケースも多数見つかり、実際の報告書には在学事実を申告していなかった者もいた。

一方で、警察が対応したストーキング関連の通報112件のうち、385件が「一般事件」として処理され、被害者が適切に保護されなかった。さらに、被害者が要請したパトロールを怠ったケースもあり、28件で追加被害が発生した。

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