2024 年 11月 18日 (月)
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保険解約で急場しのぎ……韓国“庶民の懐具合”厳しく

ソウル・明洞(ミョンドン)に貼られた賃貸物件の案内文(c)news1

韓国で“庶民の懐具合”が厳しくなっているというシグナルが相次いでいる。保険を解約したり、保険を担保に融資を受けたりするケースが目立ち、第2金融圏(証券会社、総合金融会社、保険会社、カード会社など多様な非銀行金融機関)からの急な小額融資の需要も高まっている。

韓国の生命保険会社23社で、解約返還金の規模が今年下半期に入って増加し続けている。6月末には13兆8115億ウォン(約1兆4470億円)だったのが、その後、増加を続け、9月には24兆3309億ウォン(約2兆5500億円)に達した。

一般に、保険を解約して受け取る還付金は、それまで納入してきた保険料より少なく、損しやすい。事故発生時の保障もなくなる。「銀行預貯金と比べても、保険解約というものは通常、取り得る最終手段」(保険業界関係者)であり、損失を覚悟してでも解約せざる得ないということだ。こうした事例が相次いでいるということは、それだけ急な資金繰りに迫られている消費者が増えたという意味だ。

高金利・物価高、景気低迷により、韓国では庶民の暮らしが厳しくなっている。統計庁の第3四半期(7~9月)の家計動向調査によると、所得下位20%世帯のうち、可処分所得より消費支出が大きい「赤字世帯」は57.7%に達した。世帯全体で赤字世帯は25.3%と、前年同期(21.6%)比で増加している。

11月の消費者心理指数も86.50と、2カ月連続で基準値の100を大きく下回る。消費者指数が100未満であれば、消費者が現在の景気状況を過去より悪いと判断していることを意味する。

(c)news1

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