◇新型コロナ流行に伴い普及
「GOD生」の流行が始まったのは、新型コロナウイルスの流行時期とかみ合う。2020年2月からインターネットに該当の単語が見え始め、今年5月には関係する単語の使用量が2020年2月に比べて100倍以上、増加した。
最近では、企業でも「GOD生」したい若者の心をマーケティングに活用し始めている。
流通業界では「GOD生」という流行語を使った「GOD生爆弾生ビール」を発売したかと思えば、食品業界では健康な習慣を実践し、満足度の高い人生を築き上げる若者をターゲットとしたキャンペーンを打ち出している。
ある意味では「GOD生」は、未来の不安感を振り払おうとする一種の誓いでもある。大きな成功や富を夢見る代わりに、毎日コツコツ進歩することにより大きな意味を持つ――そんな若者世代の価値観が反映された文化だという主張も提起される。
新型コロナ流行が長期化し、人生に対する不確実性と挫折感が大きくなった。ただ、日常で小さな実践を習慣化して、自分だけの成功を作っていくということだ。
◇「不安を打開するための方法」
健康な身体づくりをして写真に残すいわゆる「バプ」(ボディプロフィールの略語)の流行も、この「GOD生」ブームのひとつだ。
大学院進学を準備中のチョン氏(25)は、今年6月2日にボディプロフィールの撮影予定だ。
筋力トレーニングと食事制限を通じて理想の体をつくり、自ら定めた目標を達成する「GOD生」を生きるためだ。
「今の状況では、社会で成功するのは難しい。だから、自分だけの成功を見つけていくという方法を取っています。設定した目標を成し遂げて、車輪のように転がっていく生活の中で、何か原動力が生まれる気持ちです」
チョン氏はこう表現する。
専門家によると、このような若者の「GOD生暮らし」ブームは、新型コロナ拡散や就職難など、不安定な社会を生きながら見つけた「ひとつの文化」という位置づけだ。
檀国大心理学科のイム・ミョンホ教授は「GOD生」を「不安を打開するための方法のひとつ」とみる。それゆえ「他人に強要したり、自身を追い詰めたりすることのないよう注意する必要がある」と助言している。
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