米韓両軍は今年後半の合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(自由の盾)」(UFS)の2部を29日から4日間の日程で実施する。
軍当局によると、両国軍は2部期間には、北朝鮮軍の攻撃による全面戦争の状況を仮定し、首都圏確保のための「逆攻撃」と「反撃作戦」を遂行する。期間中に攻撃ヘリコプター射撃と海上哨戒作戦などの実機動訓練(FTX)も並行して実施する計画だという。
韓米両国軍はこれまで、例年の合同演習期間にコンピューターシミュレーションを利用した指揮所演習(CPX)だけを実施してきた。しかし、22日に始まった今回のUFSに合わせて、陸・海・空軍戦力がそれぞれ参加する計13種目のFTXを相次いで実施している。
22~26日の1部では、北朝鮮軍の全面攻撃状況を想定した「防御」中心に演習をしてきた。今回のUFS期間中には、米韓間の「条件に基づいた戦時作戦統制権返還計画」による韓国軍主導の未来連合司令部の完全運用能力(FOC)評価も進められている。
軍当局は、北朝鮮のUFSを契機にした挑発の可能性にも神経を尖らせ、対応態勢を維持している。
北朝鮮は、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領就任100日で、UFSの事前練習とも言える「危機管理演習」(16~19日)の2日目だった17日、平安南道一帯で航海上に巡航ミサイル2発を発射。以後、「わが民族同士」など対外宣伝媒体を動員して「UFSは北侵戦争演習」と主張するなど、連日非難攻勢を続けている。
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