2025 年 11月 28日 (金)
ホーム社会人間の脳を完全に再現したミニ「脳アセンブロイド」…ソウル大学などのチームが開発

人間の脳を完全に再現したミニ「脳アセンブロイド」…ソウル大学などのチームが開発

人間の脳アセンブロイド開発の模式図(上)と、6層の皮質構造が再現されたミニ脳アセンブロイド=ソウル大学(c)KOREA WAVE

ソウル大学生命科学部のシン・グンユ教授の研究チームなどが、人間の脳を完全に再現した組み立て型ミニ脳「脳アセンブロイド」を開発した。研究には、高麗大学のチェ・ジョンミン教授とPOSTECHのキム・ジョンフン教授も参加した。

韓国メガ・ニュース(MEGA News)のパク・ヒボム記者の取材によると、オルガノイド(organoid)とは、幹細胞を3Dで培養して特定の臓器の構造を模倣したミニ臓器モデルを指す。また、アセンブロイド(assembloid)は、異なる細胞や組織を組み合わせて、臓器の多層構造や細胞間の相互作用を再現した次世代型オルガノイドを意味する。

研究チームは、人間の脳発達過程を体外で段階的に模倣するモジュールベースの脳アセンブロイド技術を開発した。脳オルガノイドから単一のロゼットを精巧に分離・拡張し、リーリン(タンパク質、Reelin)を発現するニューロン層と多様なグリア系細胞を順次組み立てることで、実際の人間大脳皮質の6層構造、ニューロン間の機能的連結性、神経細胞とグリア細胞の間の動的相互作用を精密に再現した。

この技術は、従来のオルガノイドモデルで発生していた構造的・機能的な不均一性を根本的に解消した。

シン・グンユ教授は「これまでの人間脳オルガノイドには成熟度や均一性に多くの限界があった。今回開発された組み立て型ミニ脳によって、既存の治療薬の限界を超える未来型脳疾患の新薬開発の革新プラットフォームが構築され、統合失調症や認知症、自閉症などの難治性脳疾患の治療に向けた新たな新薬開発パラダイムの時代が開かれるだろう」と期待を示した。

今回の研究で共同第一著者として登録されたキム・ユニ研究員は「従来の脳オルガノイドにはなかった細胞を体系的に再構成し、人間の脳に存在する多種の細胞が協力する発達過程を動的に模倣する成熟した脳モデルを創出した点に意義がある」と述べた。

(c)KOREA WAVE

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