韓国江原道(カンウォンド)平昌(ピョンチャン)郡が今年10月、韓国観光公社とともに「デジタル観光住民証」を試験導入したところ、2カ月で2万3521人がこの住民証の発給を受けたことが話題になっている。
デジタル観光住民証とは“名誉住民証”で、モバイルアプリで発行されたQRコードを使って、地域内の宿泊、飲食、体験など各種旅行や施設利用・プログラムで割引を受けることができる。平昌郡は15の観光コンテンツに対する特典を提供し、この住民証の提示により最大55%まで割引を受けることができる。
同公社は今年10月、公社旅行情報プラットフォーム「大韓民国隅々」モバイルアプリで、平昌郡と忠清北道(チュンチョンブクト)沃川(オクチョン)郡でのデジタル観光住民証発給を始めた。専用ページを訪問すれば、誰でもデジタル観光住民証を受け取ることができる。
平昌郡は、地域と訪問客の間で絆をつくり、それを通した長期的・反復的な訪問の誘導を図る。定住人口の減少を防ぐのが難しいため、観光客の誘致・長期滞在に伴う消費増によって、経済を活性化させたいという思惑がある。
平昌郡は2018年の冬季五輪と小説「蕎麦の花咲く頃」で有名だ。ただ住民登録人口は11月現在で4万980人。1966年に10万人を超えていたが、その後、減少傾向が続く。ソウル市瑞草区(ソチョグ、40万4700人)より31倍も広いが、人口は10分の1に過ぎない。この傾向が続けば、まもなく人口4万人を割る可能性もある。
公社関係者は「人口減地域は交通アクセスが悪く、観光目的地としての認知度とインフラが不足している。多様な地域訪問特典を享受できるこの住民証により、地域との絆をつくり、地域に関連した人口の増加をはかりたい」と話している。
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