韓国で少子高齢化に伴う人口絶壁現象が次第に深刻になっている。昨年生まれた子供の数が、現在20代前半の2000年生まれ(64万人)の約40%にとどまることが明らかになった。
韓国経済は今年、比較的良好な3%の成長率を達成するものと見られるが、人口の崖にぶつかる時期が近づいており、懸念の声が上がっている。国内外の機関は、韓国の新型コロナウイルス感染以降の潜在成長率が、生産人口の減少で急落するものと見ている。
統計庁が1日明らかにしたところによると、昨年1~11月の累計出生児数は24万4016人で、前年同期(25万2696人)より8680人減少した。最近、月間出生児数が2万人前後だった点を考慮すれば、今回も年間出生児数は歴代最小に縮小する公算が大きい。
年間出生児数は、これで2年連続20万人台にとどまると予想される。2020年の新生児数は27万2337人で、史上初めて20万人台に落ち込んだ。
1990年代初めには年間出生児数は70万人を超えていたが、2000年に64万人、2005年に44万人、2017年には30万人台に落ち込んだ。
統計庁の最新の将来人口推計によると、出生数の下落傾向はこれに止まらない。2023年には23万人に落ち込み、2070年には20万人まで減少する見通しだ。
韓国の総人口減少はすでに始まっている。統計庁は総人口減少時点を2年前、「2029年から」と予測していたが、最新の将来人口推計では「すでに2020年から人口減少が始まった」となっている。
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