出勤のため乗ったバスの交通系カードシステムが故障していたら――。韓国でそんな事態に直面して戸惑う女性に、バスの運転手が「そのまま乗ってください」と優しい配慮をすると、2日後、驚くべきことが起きた。感謝の気持ちとして、バス会社に飲み物10箱と手紙が届いたのだ。こんな美談がネットユーザ―の心を熱くしている。
MBCなどの報道によると、ソウル市広津（クァンジン）区と瑞草（ソチョ）区を結ぶ路線バスに17日朝、白いジャケットを着た女性が乗り込んだ。
女性は料金決済機にカードをかざしたが決済ができず、ポケットを探って他のカードを探した。だが、見つからず当惑していた時、運転手は「大丈夫だからとりあえず乗ってください」と言葉をかけた。
原則に従えば、バス運転手は降りてもらわなければならないが、出勤途中の乗客を困らせてはいけないと配慮したのだ。
このバスを運転していたソン・ジェイルさんは「女性が“カードがない”と言った。出勤時に気分が悪くなると、お互いのためにならない。だから“そのまま乗ってください”と言った」と当時を振り返った。
ソンさんに「ありがとう」と言って乗車した女性は、降りる時も感謝の言葉を忘れず、ソンさんは「また会おう」と笑いながら見送ったという。
2日後、バス会社に匿名で10箱もの飲み物が届いた。中にはソンさんに宛てた「配慮に感謝する」というメッセージが入っていた。
ソンさんは「プレゼントは匿名だった。10箱だから飲み物が300本。乗務員全員に行き渡る量だ。自分の小さな行動に比べ、あまりにも大きなプレゼントをもらったようで、むしろ申し訳ない」と語った。
ネットユーザーらは「このような美談が人生を楽しくする。人柄の良い運転手さんと太っ腹な女性に拍手だ」「嫌なニュースが多い中で、こんな記事を読むと胸が熱くなる」などの反応を見せた。
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