韓国政府はパリ五輪とパラリンピック後、「南京虫」の名前で知られる害虫「トコジラミ」が海外から国内に流入する可能性があると見て、仁川(インチョン)国際空港で先制的に防疫を強化する。
まず、航空機の消毒はパリ-仁川路線を中心に従来の月1回から週1回に増やす。もし機内でトコジラミが発見されれば、直ちに空港検疫所に通報して措置される。
空港消毒は、利用客が多い乗り換えラウンジと入国場など主要区域について従来の月1回から週1回に強化する。休憩スペースや手荷物受取区域などの主要施設にも薬剤を設置し、モニタリングを実施することにした。
韓国の害虫・害獣駆除サービス企業「セスコ」は、虫除け支援ブースを9日から来月8日まで運営する。ブースは仁川空港T2の1階ゲートBと出入り口4の間に設置する。ブースにはトコジラミを探知するために試験導入したトコジラミ探知犬と、10年以上トコジラミの防除経験のある専門家を配置する。
トコジラミが流行する地域にいたり、トコジラミにかまれた経験があったりする入国客は、ブースで迅速にトコジラミの有無を確認することができる。また、専門家による防除サービスを受けることができる。
このほか、昨年設置した衛生害虫防除休憩所も引き続き運営し、虫よけ予防規則の広報も強化することにした。防除休憩所には衣類・手荷物などを50℃で乾燥できる熱風機計10台が備えられている。ちなみにトコジラミは45℃以上で速やかに死滅する。
韓国行政安全省のイ・ハンギョン災難安全管理本部長は「トコジラミは防除が難しく、事前に流入を遮断することが重要だ。民官の協力で空港から遮断措置を強化する」と述べた。チ・ヨンミ疾病管理庁長官も「疾病管理庁は海外からトコジラミなどの衛生害虫の流入を遮断する」と強調した。
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