
韓国のアーチェリー国家代表、チャン・チェファン選手が、自身のSNSプロフィールに「滅共(共産主義を滅ぼせ)」という言葉を掲載し、論争を呼んでいる。
チャン選手は8月14日、自身のInstagramプロフィールに「滅共、CCP OUT」と記載。ここでいう「CCP」は中国共産党(Chinese Communist Party)を意味している。
さらに、チャン選手がフォローしているSNSアカウントの中には、1980年の光州民主化運動を否定し、2024年12月の「非常戒厳」宣布を擁護する内容を投稿している、いわゆる「極右系アカウント」も複数含まれていたことも明らかとなった。歴史講師出身の保守系ユーチューバー、チョン・ハンギル氏のアカウントもフォローしているという。
物議を醸しているのはチャン選手だけではない。女子代表のイム・シヒョン選手が、5月に自身のスーツケース写真と共に「イギヤ」と投稿していたことも再び注目を集めている。
この「イギヤ」は、韓国の極右系ネット掲示板「イルベ」で広く使われている言葉で、故ノ・ムヒョン(盧武鉉)元大統領の発言を揶揄したものとして知られている。現在では若年層にも拡散している表現だが、その出所から政治的・差別的意味合いを持つとの指摘がある。
韓国体育会が定める国家代表運営規定第15条には、品位維持義務が明記されており、政治的発言はこれに抵触する恐れがある。今回の件については、すでに体育会に調査を求める市民からの陳情が提出されたという。
過去には、アーチェリーのアン・サン選手も、2024年にSNSで日本風の飲食店を「売国奴」と表現したことで問題視され、品位維持義務違反と非難された経緯がある。
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