
米国とイランの衝突で中東情勢が緊迫する中、韓国の防衛産業が活況を見せており、大手企業だけでなく部品を供給する中小企業やドローン・AIスタートアップにも成長機会が広がっている。
韓国防衛産業では、LIGネクスワン、ハンファエアロスペース、韓国航空宇宙産業(KAI)、現代ロテムなどの大手企業が輸出を拡大している。アラブ首長国連邦(UAE)に実戦配備された中距離地対空ミサイル「天弓Ⅱ(M-SAM2)」が最近のミサイル攻撃への対応で高い迎撃率を記録したことも、輸出拡大への期待を高めている。
業界では、中東地域の軍事的緊張が長期化すればK防衛産業の中長期的な輸出成長が続くとの見方が出ている。こうした需要拡大は、慶尚南道の泗川、昌原、巨済など防衛産業集積地域にも波及し、航空部品企業や軍用ドローン関連スタートアップの受注機会を押し上げるとみられる。
戦場でドローンや自爆型無人機、AIベースのソフトウェア兵器の重要性が高まる中、精密部品、センサー、アルゴリズムを供給する中小企業の戦略的価値も上昇している。
ハンファエアロスペースと韓国航空宇宙産業は2026年2月、「未来航空宇宙戦略委員会」を設立し、無人機開発や先端エンジン、宇宙市場進出などで協力企業ネットワークを共有する方針を打ち出した。泗川や昌原、巨済の協力企業を共同プールとしてまとめ、資金支援や設備投資、人材育成を含む成長支援を進める計画だ。
防衛分野のスタートアップへの投資も増えている。投資銀行やベンチャーキャピタルは、ドローン・対ドローン技術、AI自動目標認識、衛星データ分析などを対象にした専用ファンドを相次いで設立している。
韓国防衛事業庁も約3100億ウォン(約330億円)規模の「第2期防衛技術革新ファンド」を造成する計画で、半導体、宇宙、AI、ロボット、ドローンなどの先端技術企業への投資を進める。
政府は2030年までに防衛産業に参入するスタートアップ100社と、売り上げ1000億ウォン(約106億円)以上の防衛ベンチャー30社の育成を目標としている。ドローンやAIなどの分野では、スタートアップが軍に武器体系を提案できる「逆提案型取得制度」も導入する方針だ。
業界では、精密加工やセンサー、ソフトウェアなどを担う中小企業とスタートアップのエコシステムが、K防衛産業の新たな成長軸になるとの見方が出ている。
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