2025 年 1月 16日 (木)
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中国製プラスチック容器の検査に“抜け穴”…韓国で広がる「有害物質混入」の懸念

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飲食物を入れる中国製PET素材のプラスチック容器が、韓国製品に比べて安全検査が不十分なまま流通しているとの懸念が韓国で高まっている。再生プラスチック原料が混入しても現行の検査体制では把握が難しく、消費者が危険にさらされる可能性があるとの指摘だ。

韓国プラスチック包装容器協会によると、PET素材の容器は輸入時に鉛、カドミウム、水銀、アセトアルデヒドといった有害物質に関する精密検査を受ける必要がある。ただし、検査は初回の1回だけでよく、その後5年間は製造業者や素材が変更されない限り追加検査はない。

韓国の業界はこの検査水準では不十分であるとしている。2019年には廃プラスチックを不適切に使用して容器を製造していた業者約20社が摘発された事例もあった。これら業者は6カ月ごとに精密検査を受けていたが、それでも不正を防げなかった。

廃プラスチックを洗浄・粉砕して作られる原料PCR(Post Consumer Recycled)を食品用に使用するには化学的に分解するか、高温で溶かすなどの処理が必要だ。

中国製容器に関して食品医薬品安全処は輸入業者に「再生プラスチックが国内基準に適合している」とする証明書を提出させる方針を採っているが、業界はまだ不十分だと批判している。証明書や不定期の収集検査では再生原料の不正使用を完全に把握することは難しいと指摘しており、管理や検査の強化を求めている。

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