
中国ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)が、物流子会社の京東ロジスティクスを通じて韓国市場への進出を本格化させた。韓国法人の京東コリアが25日、仁川と利川に物流センターを開設し、3PLおよびフルフィルメントサービスを開始。ソウルや京畿道一部地域では最短12時間配送を打ち出した。
利川センターはペット関連eコマース専用施設で、最新の自動化設備とAI技術を導入し、需要予測に基づく効率的な保管・配送体制を整備している。
仁川センターは米国ブランド向け3PLや韓国ビューティー企業の輸出支援拠点として機能する。これにより、ソウル圏での即日配送を実現するとしている。
JDドットコムはフォーチュン・グローバル500で47位にランクインし、自社注文の90%以上を24時間以内に配送してきた実績を持つ。京東ロジスティクスも19カ国以上で100超の海外倉庫を運営し、2~3日以内の国際配送を実施。韓国ではクロスボーダーeコマース「京東ワールドワイド」も活用し、韓国製品を中国市場に届けるサービスを展開する。
さらに、韓国内では「無関税・手数料免除・物流補助金」の三大施策を打ち出し、韓国ブランドの中国進出を支援している。京東コリアは「迅速な配送と精密な物流運営が競争力のカギ」と述べ、グローバル物流ノウハウを生かす意向を示した。
業界では「中国製の低価格商品の流入で、クーパンなど韓国勢との競争がいっそう激化する」と懸念が高まっている。
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