オンラインギャンブルゲーム専門の英ゲーム会社「プラグマティック・プレイ」が、韓国のイ・スンシン(李舜臣)将軍(1545~98)にちなんだゲームを制作したところ、韓国国内で「将軍に関する情報が誤っている」として批判が起きている。
イ・スンシン将軍は、豊臣秀吉が朝鮮出兵した「文禄・慶長の役」で日本軍を打ち破ったとして「救国の英雄」とされている。
プラグマティック・プレイは昨年9月、「イ・スンシン」という名前のゲームを制作し、現在までサービスを続けている。同社のホームページで「イ・スンシン」(YI SUN SHIN)を検索すれば、デモバージョンのゲームを楽しむことができる。
問題は、このゲームに登場するイ・スンシン将軍の考証に誤りがあるという点だ。英国で使われたような帆船にイ・スンシン将軍が乗船した姿はもちろん、亀甲船の色や大砲の形、日本刀に近いイ・スンシン将軍の長剣の姿など、韓国史に対する理解が不足しているという指摘が相次いでいる。
特にイ・スンシン将軍が着ている鎧は、トゥルマギ形態の朝鮮の軍服ではなく、中国式の鎧だ。明や清で見られる肩と胴体・下半身が区分された鎧で、朝鮮軍で使われていた鎧とは違いがある。
このゲームでベッティング金額を設定し、ボタンを押すだけでスロットマシンが回り、結果によってゲームマネーを獲得することができる。勝利すれば「イ・スンシンが帰ってきた」「勝利は私のものだ」など、ぎこちない韓国語の台詞が流れてくる。韓国の歴史をよく知らない外国人なら、イ・スンシン将軍を誤解する可能性もある。
このゲームは韓国でも堂々と流通している。英国では成人を対象にするオンラインカジノやスポーツ賭博は合法だが、韓国では全面的に違法だ。一部の賭博サイトは、イ・スンシン将軍について誤った情報を含んでいるこのゲームを「愛国スロット」と広報したりもした。
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