2025 年 9月 3日 (水)
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世界の生成AIサービス、米中が独占状態…韓国企業「トップ100」から姿消す

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世界の生成AI(人工知能)プラットフォーム市場は米国と中国の企業が激しく競り合う場となっている。その一方で、韓国企業の存在感は極めて薄く、最新のグローバルランキング「トップ100」に韓国発のサービスは一つも入らなかった。

米国の大手ベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)が8月27日(現地時間)に発表した「生成AI消費者アプリケーション・トップ100」によれば、ウェブ・アプリの両部門でオープンAIの「ChatGPT」が1位、グーグルの「Gemini」が2位となった。イーロン・マスクが主導するX(旧ツイッター)の「Grok」は、昨年末の公開から急速に利用者を増やし、月間アクティブユーザー数が2000万人を突破。ウェブ4位、アプリ23位に入った。

同ランキングは2023年下半期から年2回発表されており、世界的なトラフィックを基準に上位50のウェブサービスとアプリを分析している。

今回のランキングで際立ったのは中国勢の躍進だ。ウェブ部門では「ディープシーク(DeepSeek)」(3位)、「ドゥバオ(Doubao)」(12位)、「キミ(Kimi)」(17位)、「チューウェン3(Qwen3)」(20位)、「ハイルオAI(Hailuo AI)」(45位)などが上位に食い込んだ。動画生成モデル分野では研究人員の規模や緩やかな著作権規制を背景に、中国が優位性を見せている。

アプリ分野ではさらに中国の存在感が強い。上位50のうち22が中国発アプリだ、その大半が海外市場を主眼に展開されている。セルフィーアプリで知られる「美図(Meitu)」は写真・動画編集アプリだけで5つがランクイン。バイトダンス(ByteDance)も「Doubao」「Cici」「Gauth」「Hypic」など複数のAIアプリを展開している。

ランキング常連の「オールスター企業」14社は、米国・英国・豪州・中国・フランスの5か国に集中。韓国発のサービスは皆無だった。

背景には資本力とプラットフォーム支配力の差がある。韓国の大手IT企業やスタートアップが展開するAIサービスは韓国語利用に偏り、グローバル規模での利用者獲得に苦戦している。米中の巨大テック企業と比べ、資金力やインフラ面でも大きく出遅れている。

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