2025 年 4月 9日 (水)
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不況下でも急成長 韓国・中古取引プラットフォーム、広告収益で最高業績

タングンマーケットのファン・ドヨン代表(c)MONEYTODAY

韓国のオンライン中古取引プラットフォーム「タングンマーケット」が、不況下で驚異的な業績を上げている。実用性を重視する消費行動の変化を追い風に、2024年の売上高は1892億ウォン(約211億円)、営業利益は377億ウォン(約42億円)と過去最高を記録。前年比で売上は48.3%、営業利益は280%増と大幅な伸びを見せた。

業績を支えたのは広告収益で、売り上げの大部分を占めるこの部門は前年から48%増加。広告主数は37%、掲載件数は52%増えた。地域の中小事業者を対象にしたターゲット広告戦略が功を奏したとされる。

取引規模も拡大しており、公正取引委員会などによれば、昨年の総取引額は6兆ウォン(約6700億円)を超えた。中古品にとどまらず、自動車や不動産といった高額カテゴリーの利用も増えている。直接の収益源ではないが、中古取引を通じて月間アクティブユーザー(MAU)が増え、広告収益拡大につながった。

アプリ利用者数は今年2月に2216万人となり、前年同月比で7%増。2023年までは1900万人台だったが、2000万人台に突入した。

一方、大型マートや百貨店、EC企業は消費心理の冷え込みで業績が低迷。ホームプラスやバランなど大手企業の再生手続き申請が相次いでいる。

そんな中、タングンは無理な割引を避け、ユーザー同士の取引と地域密着広告に特化したビジネスモデルで成功を収めた。LS証券の研究員は「中古取引を軸にMAUを拡大し、広告収益につなげる好循環を構築している」と評価している。

流通業界では、こうした現象を「不況の逆説」とし、消費者の購買力低下が「不況型消費」を広げていると分析されている。

(c)MONEYTODAY

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