韓国で結婚していない19~49歳の成人の3人に2人が両親と一緒に住む「成人カンガルー族」だ。非婚人口の中でも就職しないなどの理由で両親と同居する割合が高い。物価と金利が同時に急騰し「独立」はさらに遠ざかっている。
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今年7月に入社を控えているキムさん(27)。一人暮らしをあきらめた。貯金がなく、一人暮らしをしようとすれば、生活費と借入利息のために自立がさらに遠ざかるためだ。「自立が遅れたほうが、お金が貯まる。両親には申し訳ないが仕方ない」
京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)からソウル江南(カンナム)まで通勤するキム・ミンジさん(29)。住宅を調べてみて自立をあきらめた。会社近くにある住みたい住宅のうち、家賃80万ウォンから調べてみたものの、安易に「一人暮らしをする」とは言えなくなった。「最近2時間以上かかる通勤がとても辛い。先日は満員のバスの中で座り込んで泣いてしまった。長時間通勤よりも大変なのが家賃と保証金だった」。月収の30%近くを家賃として払うのはもったいない。保証金であるチョンセを調べたが、金利が上がったため融資を受ける気にはならなかった。
京畿道富川市(プチョンシ)に住む会社員チェ・ジフンさん(仮名·28)。両親と暮らしながら親とぶつかることが多くなった。「独立しなければならない」という気持ちはあるが、現実は容易ではなかった。職場近くのソウル市永登浦区(ヨンドゥンポク)付近の借家は少なくともチョンセが2億ウォンだ。「両親の家とは別に自分の家を持って財産を形成したいという考えがあった。でも、今すぐ融資を受けて借家を手に入れても利子がウォルセより高いので諦めた」
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「保健福祉フォーラム」6月号に掲載された「両親との同居可否と世代間資源移転」という研究報告書によると、19~49歳の結婚していない成人の64.1%が両親と一緒に暮らしているという。
就職した男性が両親と同居する割合は50.1%だが、未就業者の場合は78%と、より高くなった。4年制以上の大卒者の同居率は49.4%で半分以下だったが、4年制未満の学歴の場合は66.3%だった。
女性の非就業者は両親との同居率は80%で、就業者(62%)よりも高かった。4年制大学未満の場合は73.9%、4年制大卒以上では61.3%が親と同居していると答えた。
この研究を主導した韓国保健社会研究院のチェ・ソンヨン副研究委員は「男性で大卒以上の学歴で就職している場合、相対的に両親と同居する割合が低い。つまり、制約される条件がなければ両親から独立して一人暮らしをする方向で行動できることを意味する」と話した。
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