高さ制限をはじめ、各種規制を撤廃してスカイラインを多様化し、個性的な建築物も建設される。「都市・建築デザイン革新法案」によるものだ。漢江沿いの再建築マンション団地を中心に35階以下の規制、漢江沿いの住宅棟15階規制などの廃止は、かなり前から推進されてきた。実際、汝矣島(ヨイド)のモデルマンション(最高65階)、汝矣島の漢陽(ハニャン)マンション(最高54階)、蚕室(チャムシル)住公5団地(最高50階)などは、規制緩和によって超高層が実現した例だ。
特にソウル市は、革新的なデザインを適用する再建築・再開発事業地は50階以上の超高層ビルを許容する方針を明らかにした。南山・北漢山など景観保護を目的に建築物の高さを制限してきた古都地区でも緩和される見通しだ。スペイン・セビリアのメトロポール・パラソル、オランダ・ロッテルダムのマーケット・ホールのように、創造的で個性的な公共・民間建築物を建てられるように支援し、世界的名所を作る計画も立てている。
◇最初の象徴=ノドゥル島
龍山(ヨンサン)区の龍山鉄道整備場敷地の「龍山国際業務地区」と中区世運(セウン)商店街跡には、新たな都市計画体系「ビヨンド・ゾーニング」(立地規制緩和)を適用し、容積率1500%以上の超高密度開発を推進する。業務、住居、商業機能が1カ所に集まる複合開発が本格化するわけだ。
韓国最高層の蚕室ロッテワールドタワー(555メートル)を超える超高層ビルも建設される。ビヨンド・ゾーニングの核心は土地の用途を定めずに、自由に開発が可能な制度だという点だ。最近、ソウル市は年内にモデル事業地2カ所を選定し、本格的に関連事業に着手する。
ソウルの変化が、最初に象徴的に現れたのがノドゥル島だ。
ソウル市は画期的なデザインを目指し、世界的に知られる国内外の建築家7人を招待し、デザインを公募している。何の制約もなくデザインを考案してもらい、これを実現できるよう建築費などの事業費も積極的に投資する計画だ。ソウル市は、ノドゥル島の東西を連結し、漢江の夕日を360度眺望できるような展望台と歩行橋の整備を構想中だ。
オ・セフン(呉世勲)市長は「この変化が、ソウルの5~10年後の姿を完全に変えるだろう。公共分野だけでなく民間分野でも、創意的な建築物が自然に多く建てられるように支援する」と話した。
(つづく)
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