ロシアが銀行間国際決済ネットワーク「SWIFT」から締め出され、ビットコインを大量に買っているとみられる。ロシアが仮想通貨を利用して制裁回避を試みているのではないかと各国で懸念が広がっている。
仮想資産の業界によると、米国と欧州連合(EU)が先月、ロシアの主要銀行をSWIFTから退出させることを決めた。このため、ロシアの基軸通貨であるルーブルの価値が大幅に下落し、資産を移動させるための避難先としてビットコインへの需要が高騰した。
ビットコインは、ロシアのウクライナ侵攻で下落。だがロシアでの需要拡大で先月28日、10%以上急騰した。ロシアではルーブル安が進んでおり、資産価値を維持するためビットコインの大量買いに回ったものとみられる。
この動きに対し、各国では、ロシアがビットコインを利用して金融制裁を回避しているとの指摘が出ている。そのため、仮想通貨も取引制限対象に含めるべきだと主張している。
ただ、仮想通貨がロシアの制裁逃避先として使われるほどは規模が大きくないという専門家の意見もある。仮想通貨市場はロシアが必要とする量を支援するほど十分な市場が形成されておらず、ロシアの仮想資産インフラも同様に微々たるものだとの説明だ。
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