
K-ビューティーブームを背景に、韓国の化粧品業界がグローバル競争力を強化するため、ブランドモデルの選定に力を入れている。自社ブランドのイメージに合致し、世界的な知名度を持つモデルを起用することで、業界内の競争力を高める狙いがある。
愛敬産業のメイクアップ専門ブランド「ルナ」は2月28日、新アンバサダーとしてガールズグループ「IVE」のレイを起用した。
ルナは「レイは、生き生きとしたトレンディな魅力で、韓国や日本の10~20代から“憧れ”の存在となっている。『自由なメイクスタイリングで感覚的な自分を作る』というブランドアイデンティティと一致すると判断した」と説明している。
ルナは韓国市場だけでなく、日本を主なターゲット市場としており、日本出身で国内外に人気のあるレイの起用がブランド認知度向上に寄与すると見ている。昨年は、ルナのブランドモデルとしてLE SSERAFIMのメンバー・サクラを起用。サクラも日本人で、日本市場で好評を得た。
アモーレパシフィックのグローバルラグジュアリービューティーブランド「ソルファス(雪花秀)」は、歌手兼女優のユナを新たなグローバルアンバサダーとして起用した。ユナは3月からソルファスのアンバサダーとして活動し、4月まで続く「ユンジョエッセンス」のグローバルキャンペーンで初のブランド活動を展開する。
ソルファスは「洗練されたエレガントな雰囲気を持つユナのイメージは、ソルファスが目指す美学と調和する。ブランドが追求する『ホリスティックビューティー』の世界観を体現する最適なペルソナと判断した」と述べた。ソルファスはBLACKPINK(ブラックピンク)のロゼや女優ティルダ・スウィントンをブランドアンバサダーとして起用し、グローバル顧客層を攻略してきた。
LG生活健康の宮廷スキンケアブランド「后(ザ・フー)」は昨年、グローバルアンバサダーとして女優キム・ジウォンを起用し、ブランドイメージを刷新した。
キム・ジウォンはドラマ「涙の女王」で華やかで洗練された都市的な雰囲気を演出し、「后」の高級感とマッチすると評価された。これまでブランドモデルを務めていた女優イ・ヨンエとともに、今後はキム・ジウォンも「后」の顔として活動する。
化粧品業界がモデル戦略を強化している背景には、ブランド間の競争激化がある。特に、ビジュアルイメージが重要なビューティー業界では、モデルの影響力が絶大だ。また、K-ビューティーがグローバル市場で競争する中、海外での認知度向上のために影響力のあるモデルの起用が不可欠となっている。
(c)news1