韓国では秋夕の連休を前に1300万人の飼い主たちが、愛するペットとどう過ごすかで頭を悩ませた。ペットと一緒にいるため、帰省や旅行を断念する人々も少なくない。ペットを連れて帰省する光景も増えているようだ。飼い主らはペットを安心して預けられる施設が不足しているうえ、もし預けられる場所を見つけたとしても費用が高額であることに悲鳴を上げている。
ソウル市東大門区に住むクォン・セヒョンさん(26)は、飼い犬2匹を連れて帰省する。ソウルから大邱(テグ)までは車で約7~8時間かかり、その間も犬たちの散歩や食事の時間を含めて考えると大変だという。定期的にサービスエリアで休憩を取り、犬たちを散歩させている。長時間座ったままだと犬たちがストレスを感じるからだ。到着後もペットと一緒に宿泊できる場所が少なく、家族全員が宿泊先を確保するのが難しいという。
こうした状況下で、ペットケアサービスの需要は増加している。ソウル市龍山区でペットホテルを運営するチョン・サンジュンさん(36)は「今年の秋夕連休中は通常の3倍ほどの予約が入っている」という。秋夕の連休には主に海外旅行に行く人たちがペットを預けると説明する。チョンさんはソフトウェア開発の仕事をしていたが、今年6月に事務所をペットホテルに改装し、今後も飼い主の数が増えることを見越して開業に踏み切ったという。
猫のケアは主に訪問型だ。猫は自分の住む空間から離れるとストレスを感じるため、訪問サービスの需要が高い。訪問型のペットケアサービスを提供する「ボドムオン」のパク・ミソン代表は「秋夕連休の予約は、連休開始の2カ月前に受付を始める。1日で満席になる」と述べている。また「全てのケア内容はカメラで録画され、利用者に安心感を与えている」とも説明する。
専門家らは、ペット文化の改善とケア費用の削減が必要だと指摘している。富川大学でペット学を教えるキム・ヒョンジュ教授は「費用が高額であるため、連休のすべてでペットを預けるのは容易ではない。特に猫の訪問ケアサービスは需要に対して供給が少ないため、市場の拡大が必要だ」と訴える。
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