ベトナム・ハノイの中心街に位置するフジマート。名前からして日本の物が一番多そうな雰囲気を漂わせる。しかし、スーパーの入り口から客を真っ先に歓迎するのは「K-ラーメン」だ。お客さんが一番簡単に目につくところの売り場に韓国ラーメンが山積みになっていた。
今月10日午後、ベトナム・ハノイのフジマートを訪れた。フジマートは、ベトナムの大手企業グループBRGと住友商事が展開する中型スーパーマーケットで、2028年までに大都市に約50店舗を出す計画を持っている。
売り場で韓国料理を見つけるのは難しくはない。加工食品類、特にラーメンと菓子売り場では、韓国料理がベトナムマートを占領したと言っても過言ではなかった。
売り場を訪れた午後3時ごろ、三養(サムヤン)食品の「プルダックポックンミョン」の置き場に一つ分の空きがあったため売り場の職員らが箱を置き、再び売り場を埋め尽くしていた。
一番上には「八道」のベトナム現地生産ラーメンである「コレノ」などの現地製品が、下には農心「辛ラーメン」、オットゥギ「ジンラーメン」など、韓国人気ラーメンなどが並んでいた。
2022年のKOTRA資料によると、ベトナムは最大のラーメン市場の一つだ。世界ラーメン協会が集計した2021年の国別ラーメン市場規模で、ベトナムは中国、インドネシアに次ぐ3位だ。これを人口数で割ると、ベトナムの1人当たりラーメン消費量は年間87個を記録し、世界1位を記録した。
昨年、韓国の対ベトナムラーメン輸出金額は1789万2000ドルで前年比12.3%増加し、2024年5月までの累積輸出額は872万8000ドルで29.7%増加した。
お菓子の陳列台にはオリオンと農心がベトナム現地で「遠征試合」をしているようだった。オリオンの「ポカチップ」の現地名である「オスター」は、現地の生ジャガイモ市場でシェア1位を占めている。米国のグローバルポテトチップス「レイズ」との競争にも遅れを取っていない。
その隣では農心の代表的な菓子である「セウカン」「辛いセウカンオニオンリング」「バナナキック」などがハングル名をそのまま付けた包装紙で販売中だった。現地売り場の職員は「韓国のお菓子がベトナムのお菓子より人気が高い」と説明する。
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