2025 年 8月 6日 (水)
ホームライフスタイルピークシーズンはもう古い…韓国で加速する“脱・真夏休み”

ピークシーズンはもう古い…韓国で加速する“脱・真夏休み”

8月3日、ソウル・鍾路区の光化門広場(c)news1

2025年の夏、韓国ではピークシーズンを避け、9月や10月に遅れて取るバカンスが流行している。猛暑と物価高が重なった影響で、例年のような「7月末・8月初」のバカンスを諦める人が急増している。

29歳の女性会社員は当初、国内旅行で慶尚南道・巨済島に2泊する予定だったが、宿泊費だけで80万ウォン(約8万5520円)もかかることが分かり断念。同じ宿を9月初旬に予約すると、20万ウォン(約2万1380円)にまで下がることから「いっそ9月にベトナムへ行った方が安い」と語り、今年の旅行はキャンセルすることにしたという。

大手EC企業クーパン系列の調査プラットフォーム「ライム」によると、20~60代の男女1900人を対象にした調査で「休暇は取るが旅行には行かない」という回答は16.4%、「休暇も取らない」との回答は30.9%に上った。高額な旅行費がバカンス離れの主要因となっている。

特に韓国内の宿泊費はピーク時に最大3~4倍に跳ね上がる。例えば、釜山の人気プールヴィラでは通常1泊30万ウォン(約3万2070円)が、8月には85万ウォン(約9万820円)に高騰。35歳の会社員男性は「9月なら20万ウォン(約2万1380円)で泊まれるホテルが、8月には77万ウォン(約8万2313円)まで跳ね上がるのは納得できない」として旅行を延期した。

また、物価だけでなく気象条件も最近の流行を後押ししている。気象庁によると、6~7月の猛暑日と熱帯夜の発生日数は1973年の観測開始以来で歴代3位となった。さらに8月には集中豪雨の懸念もあり、旅行先で天候に振り回される不安も大きい。

42歳の女性会社員は、家族と済州島への旅行を計画していたが、猛暑の中で高額な費用をかけてまで楽しめるか疑問に思い、結局取り止めた。「この暑さでは息も苦しいほど。天候が落ち着く9月に再検討したい」と語った。

(c)news1

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