Startup Story ~~ 成功のカギ
韓国のビーガンビューティーのスタートアップ「コスモブラッサム」のユン・ヘウォン代表は2018年、弘益(ホンイク)大産業デザイン学科の教授・学生らとMZ世代のライフスタイルを研究した。そこで初めての製品「マカロンリップバーム」のアイデアを得て、昨年1月に披露する運びとなった。
「リップバームは1日に何度も塗り、自分でもわからないうちに食べてしまうものです。リップバームのようなものこそ、安全な製品にしたいと考えました。MZ世代は3人に1人が間欠的(断続的)菜食をするほど、動物と環境保護に関心が高く、ビーガンリップバームの需要が高いと判断しました」
ユン代表はこう話している。
多くのスタートアップが化粧品ODM(製造者開発生産)企業に開発を依頼しているが、ユン代表は化粧品企業の勤務経験を土台に、植物性成分の配合比率を自社で研究し、製品開発を進めているという。
マカロンリップクリームは、マカロンに似た持ち運びやすいクリップ型容器に入っている。カバン、服、帽子にマカロンリップバームを挿し、いつでも便利に使えるようにした。マカロンリップバームをはじめ、コスモブラッサムの全製品は、米国の動物保護団体「ペタ(PETA)」のビーガン認証を獲得している。
キャンパスブラッサムは、マカロンリップバームをはじめ、「日焼け止め」「トーンアップコンシーラー」でクリップ型容器の製品ラインを拡大した。トーンアップ日焼け止め、ビーガントナーパッドも発売した。特に化粧品原料だけでなく、容器の素材と包装ボックスも環境にやさしい製品にしている。配送ボックスにはトウモロコシで作った生分解性包装緩衝剤を使用し、パッドは生分解純綿パッドを使用する。
「化粧品容器はリサイクルが難しく、別名『きれいなゴミ』というレッテルが貼られています。ビーガン化粧品の開発とともにゴミの分別が容易なスティックなど環境にやさしい容器の開発もしています」
ユン代表は、グローバル流通会社も関心を示した。
キャンパスブラッサムは昨年、セフォラがファッションマガジン・マリクレールと育成する「ネクストKビューティー」プロジェクトに選ばれ、米アマゾンや日本のクラウドファンディング「Makuake」を通じて海外進出にも成功した。
キャンパスブラッサムは、ブランドの親近感を高めるため、動物キャラクターを活用したコラボレーション製品も披露している。初のコラボキャラクターはカカオトークのスタンプで有名なうさぎのキャラクターだ。2番目のコラボ製品としては、ディズニーのミッキーマウスとコラボした「トーンアップバーム」を発売する予定だ。
「マウス(ネズミ)は動物実験に使われる代表的な動物で、ミッキーマウスIPを活用して6月と9月にコラボ製品を発売する計画です。2024年には男性専用ビーガンスキンケアライン『ブラッサムマン』などを発売して、ポートフォリオを拡大する予定です」
ユン代表はこう抱負を語った。
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