「4(韓国語で“ネ”)人で見ろ、ということで、ネットフリックスなんじゃないですか? 正直、最近ネットフリックス作品のなかに、ものすごく面白いというものは多くない。イカゲームのようなものが出てきたとしても、その時だけちょっと見て、また退会すると思う」
最近、米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)利用者の間で、このような不満がたびたび流れている。わずか半年前まではネットフリックスは――「K-カルチャー」を全世界に広める架け橋の役割――という肯定的な評価を着実に受けてきた。
だが、そんなネットフリックスが揺れている。
最近、税金納付・ネット利用料問題などで韓国内企業や政界と対立を繰り広げてきた。加えて、アカウント共有の有料化を示唆し、利用者の反発まで買っている。第1四半期(1月~3月)の業績も期待に大きく及ばない結果を出し、足元に火がついた様子だ。
ネットフリックスが揺れるなかでOTT競争者である米動画配信サービス「アップルTV+(プラス)」が「パチンコ」を契機にグローバル「Kコンテンツ」の参加に積極的に乗り出す雰囲気だ。
◇韓国オリジナルコンテンツ制作
ネットフリックスは韓国の有名IP(知的財産権)などを活用した作品に限らず、オリジナル作品などで韓国産コンテンツを全世界に披露してきた。2019年に公開された時代劇「キングダム」から始まり、2020年に「スイートホーム」、2021年に「D.P.」「イカゲーム」「地獄が呼んでいる」、2022年に「今、私たちの学校は…」などが代表的だ。ネットフリックスは今後も多様なオリジナル韓国ドラマを公開するという。
このようにネットフリックスと韓国は、一種のウィンウィンの関係を作っているように思われてきた。メディアコンテンツが文化競争力確保のために、より重要になる状況で、韓国は韓国式コンテンツのレベルの高さを世界に見せることができ、ネットフリックスはより多くの収益を得ることができたためだ。
実際、過去最大代級の「ジャックポット」を炸裂させた「イカゲーム」の場合、ネットフリックスが2100万ドルの製作費で9億ドル以上を稼いだと推定されている。
しかし、ネットフリックスが過度な自社優先主義、収益優先主義を示し、否定的な評価が次第に高まっている。
このような評価は主に、ネットフリックスと正面対決を繰り広げる韓国内企業、税金問題に敏感に反応せざるを得ない政官界から始まった。ネットフリックスが正常な法人税納付を迂回しており、莫大なトラフィックを誘発しながらも適切なネット利用料を払わない――などの指摘だ。
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