2026 年 4月 1日 (水)
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ナフサ在庫はわずか2~3週間…中東紛争の長期化、韓国・石油化学業界に“4月危機”の足音

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中東情勢の長期化により韓国でナフサの供給不安が続く中、政府が輸出規制に踏み切ったものの、代替供給の確保は依然として不透明な状況にある。

ナフサはエチレンやプロピレンといった基礎化学製品の原料で、プラスチックやビニール、合成ゴムなど幅広い産業に使われる重要資源だ。イラン戦争前までは韓国のナフサ輸入の約54%がホルムズ海峡を経由していたが、同海峡の機能低下により供給に大きな支障が生じている。

現在、国内石油化学業界の在庫は2~3週間分にとどまる。仮に海上輸送が再開されても、通常の輸送期間である約23日を考慮すると、4月末以前の正常化は難しいとみられる。

韓国政府は3月27日からナフサの輸出を原則禁止し、需給安定に乗り出した。しかし、輸出分は国内消費量に比べて限定的で、供給不足の抜本的な解決にはつながらないとの指摘が出ている。

実際、石油化学各社は生産調整に踏み切っている。主要企業は工場の稼働停止や稼働率引き下げを進めており、4月中旬以降には稼働率が30~40%台に低下する可能性もあると懸念されている。

こうした中、政府はロシア産ナフサの輸入など代替調達の検討を進めている。制裁の一部緩和を背景に協議が進むが、取引の信頼性や輸送期間、決済問題など課題は多い。調達可能量も韓国の数日分にとどまるとの試算があり、効果は限定的との見方が強い。

また、政府は4月中旬にも備蓄原油の放出を検討している。精製過程でナフサ生産を増やす「スイング運転」なども含め、供給確保に向けた対策を総動員する構えだ。

今回の事態を受け、政府はナフサの国家備蓄制度の導入も検討している。現行制度では原油やガソリンなどは備蓄対象だが、ナフサは含まれておらず、外部ショックに脆弱な構造が浮き彫りとなった。

輸出規制はあくまで短期的措置にすぎず、代替供給網の確立と原料確保が進まなければ、産業全体への影響は長期化するとの見方が強まっている。

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