2025 年 1月 28日 (火)
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ソウル西部地裁・若者の暴動「怒りが抑えられない」?…「脳のブレーキ機能の低下」か

暴動が起きたソウル西部地裁の外壁とガラスが損壊した様子(c)MONEYTODAY

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の拘束令状発付に反発し、ソウル西部地裁に乱入して施設を破壊した一部の参加者について、専門家らは「脳の前頭葉機能の低下が影響している可能性がある」と指摘している。

前頭葉は脳の中で感情や衝動を制御する「ブレーキ」の役割を果たす部分。ソウル聖母病院精神健康医学科のイ・ジュンヒ教授は「前頭葉の機能が低下すると感情のコントロールが難しくなる」と説明している。病気や事故による前頭葉の損傷がその原因となる場合がある。

1848年に米国で起きた事例では、工事現場で鉄棒が頭部を貫通した男性が、事故後に怒りを制御できない性格に変わったことが知られている。

現在の若者世代は、スマートフォンなどのデジタル機器への依存が高まり、年配者に比べて前頭葉の発達が遅れている可能性があると指摘される。また、自由な家庭環境で育った世代は自己主張が強く、怒りの制御が難しい場合が多い。

今回の暴動に参加した逮捕者90人のうち51%が20~30代だったことから、これらの背景が影響したと考えられる。

感情が高ぶった際には、「行動を5分だけ遅らせる」ことが効果的だと専門家は助言している。この間に深呼吸や腹式呼吸をすることで、副交感神経を活性化させて冷静さを取り戻すことができる。また、体を動かす激しい運動や冷水を使った洗顔、シャワーなども効果的だとされる。

日ごろから自分の感情を観察し、怒りが高まる際の身体的反応(心拍数の上昇や体温の変化など)を認識することが重要だ。怒りが膨れ上がる前に、注意をそらす習慣をつけることでコントロールがしやすくなる。

怒りが頻繁に爆発する場合や、日常生活に支障をきたすほど感情のコントロールが難しい場合、精神科での診療を受けることが推奨される。適切な治療や薬物療法(抗うつ薬や神経安定剤など)は感情制御の助けとなる。

(c)MONEYTODAY

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