2025 年 7月 1日 (火)
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ソウル市、7月から「鳩への餌やり禁止区域」指定…罰金最大100万ウォン

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ソウル市は7月1日、光化門広場、漢江公園、南山公園など市内の主要な公園や広場38カ所で鳩への餌やりを禁止し、違反者に過料を科す制度を始めた。対象動物は主にドバトで、初回違反で20万ウォン(約2万1200円)、2回目は50万ウォン(約5万3000円)、3回以上で最大100万ウォン(約10万6000円)の過料が課される。

この措置は、有害野生動物に対する無分別な餌やりが都市施設や公衆衛生、日常生活に及ぼす被害を防止・最小化することが目的。海外ではすでに日本やシンガポール、イギリス、フランス、アメリカなどが同様の規制を設けている。

市関係者は「この政策の目的は鳩の駆除ではなく、生態的に管理可能な個体数に安定させ、人間との共存を模索することにある」と説明している。

都市部でよく見かける鳩は本来、自然生態系の中で生きるべき野生動物だが、都市で人間の活動により容易に食べ物を得られることから個体数が異常に増加し、都市生活にも適応してきた。これにより、強い酸性をもつ糞が建物や文化財、橋梁を腐食させ、病原菌の媒介や衛生被害が発生。市には2024年に1480件の鳩による被害に関する苦情が寄せられ、2018年の430件から大幅に増加している。

このような状況を受け、環境省は単なる啓発活動では限界があると判断し、「野生生物の保護および管理に関する法律」に基づき、地方自治体の首長が餌やり禁止区域を指定し、違反者に過料を課す根拠を整備した。ソウル市は全国に先駆けて「ソウル特別市有害野生動物餌やり禁止に関する条例」を制定し、対象区域を定めた。

禁止区域は市が管理する公園、広場、漢江公園など公共の場で、市民の休息や衛生を妨げる恐れがある場所が優先的に選定された。これらの区域は3年ごとに状況を踏まえて見直される。

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